高校生になって1週間が経った。
まだ教室に入る時はドキドキするけど、それなりに楽しく過ごせていると思う。
「あの……立川さん」
「は、はい……?」
「あたし同じクラスの平元菜々子です」
「わかるよ。菜々子ちゃん」
「ひゃあああ!!」
登校してすぐに自分の席でカバンの整理をしていると菜々子ちゃんに話しかけられた。
そして突然なぜか発狂する目の前の菜々子ちゃん。
よくわからずじっと菜々子ちゃんを見つめる。
話すのはいまが初めてだ。
まだクラスの子とはあまり話したことがなく、ほとんどてっちゃんと行動をともにしていた。
てっちゃんはすでに男子の友達もいるけど、わたしと一緒の時間もとってくれているんだ。
だから、こうやって話しかけられることはあまりなかった。
「入学した時から立川さんのこと気になってて、良かったらこれから話しかけてもいいかな?」
「え、うれしい!もちろんだよ。わたしも菜々子ちゃんにどんどん話しかけちゃうね!!」
「天使!」
「え?」