「わたし、そこまでばかじゃなかったはずなの。中の下くらいだけど」
「一緒に勉強しよっか」
「神様!!」
「でも、あたしも勉強できるわけじゃないから教えられないけど」
「え?」
「とりあえず勉強する時間さえとればなんとかなるんじゃない?」
そんなアバウトな……!
けど考えてみればわたしは勉強をしていなかった。
そのせいでこの結果だ。
勉強さえすればなんとかなるのかもしれない。
「そうだね!勉強してたらなんとかなるよね!」
「おい、ばかさ全開だぞ。平元さんも勉強できない人なわけ?」
「ちょ、てっちゃん失礼だよ!」
「いいの、桜音ちゃん。本当のことだから」
そう言って菜々子ちゃんは指で3と0を示す。
「小テストはギリギリ赤点免れました」
まぶしいくらいの笑顔で堂々と宣言。
「赤点は30点以下なんだ!」
「ノンノン!29点以下だよ」
「え、菜々子ちゃんすごい!赤点じゃない!」
「でしょ?」