「えへへ。やっとできました」
「あぁ、もう桜音ちゃん!」
ぎゅう~っと強く抱きしめられて、日向先輩にすっぽり包まれる。
幸せだなぁ。
やっぱりこの腕の中がだいすきだ。
「キスしたいって言えばいつでも大歓迎だし、ハグもいつでも何時間でもするし、会いたいって言われたらどこにいても会いに行くよ」
日向先輩の甘い言葉に耳がとろけそう。
骨抜きにされるも日向先輩がしっかりと支えてくれている。
「だからぜんぶ、おれに言ってね」
日向先輩の直球の言葉がすきだ。
「桜音ちゃんのいちばんはぜんぶおれがいい」
「はい」
「約束」
日向先輩とふたりの約束が増えていく。
体が離れて顔を見ると、西日でキラキラしている日向先輩は世界でいちばんきれいだと思った。