ここで運を全て使い果たしたかもしれないけど、こんなに嬉しいことはない。
だから、運なんて使ってしまって構わない。




「はい!そうです!お久しぶりです!!」

「ほんと、久しぶりだね。文化祭来てたみたいだけど、その時は会えなかったもんね」

「来てたこと知ってたんですか?」

「楓が言ってたよ」


日向先輩が!?
ありがとうございます!!
心の中で思いきり頭を下げる。
わざわざ伝えてくれてたんだ。

でもそれを覚えていた逢坂先輩もすごい。



「日向先輩にはお世話になってます」



主に逢坂先輩のことで。

勉強は塾の先生がみっちり教えてもらって、家に帰ってからわからないところがあれば日向先輩が教えてくれた。

逢坂先輩と同じ高校に入学できるようにすごく親身になって手伝ってくれたんだ。


これは内緒だけど、逢坂先輩の写真をくれたりもした。
だから高校生の逢坂先輩をひと足早く堪能してたりする。