周りに同じ制服を来た人が増えてきて、どんどん気持ちが高ぶっていく。
会えるかな。
生徒数も多いし、どうなんだろう。
まず在校生は入学式には来ないよね。
いろいろな気持ちを抱えながら高校に着いた。
緊張した様子で歩く生徒がたくさんいる。
新入生かな?
そんな中をわたしも緊張しながら歩く。
「あれ?もしかして……桜音ちゃん?」
うそ……こんなマンガやドラマみたいな都合のいいことある……?
ゆっくりと声の聞こえたほうへ視線を動かし確認する。
あぁ……やばい……いま、映画のヒロインになった気分だ……。
夢かもしれない。
けど、夢ではない。
「逢坂先輩……」
泣きそう。
ずっと会いたくて、今日も期待してたけど内心会えないだろうなって思ってた。
それがこんなに早く会えるなんて。
しかも先輩のほうから声をかけてくれるなんて。