こんなに優しくて甘くて、わたしのことすきでいてくれる人なんてほかにいない。
わたしも日向先輩に返していきたい。
日向先輩の倍、気持ちを伝えていきたい。
きっと、わたしが逢坂先輩のことすきだったこともあるし、いまのわたしの気持ちは100パーセント日向先輩だって言ってもそう簡単に信じてもらえないかもしれない。
信じきれないかもしれない。
だから、わたしも言葉と行動すべてで伝えていこう。
「日向先輩」
「ん?」
「改めて、ふつつか者ですがよろしくお願いします」
日向先輩にぎゅっと抱きつくとしっかり受け止めてくれる。
ぎゅっとしたら、ぎゅっと返してくれる。
それだけで、すごく幸せなことだと思う。
「うん。こちらこそ」
日向先輩の声があったかくて、優しすぎて、すきでいっぱいになった。