「ただいまーおかえりー」

(、、、なんつって)
私は制服のままベッドに飛び込んだ。

「はぁぁぁ」

今日は色々と疲れすぎた。

しかしなんで結友くんはあんな顔をしたのだろう。
まるで行かないでと訴えてるようで、、、

ズキン

(はっ)

私はぶんぶんと頭を振った。

(いやいや結友くんのことなんてなんとも思ってないしまぁカフェ断ったことは悪く思ってるけど)

「、、、」

(メアド知らないし明日謝ればいいか、、、)

私はそのまま深い眠りにおちていった。







ーーその頃、梨木家

「ちょっとお兄ちゃん!私のプリン勝手に食べたでしょ!!」

「、、、」

「お兄ちゃん!!」

「、、、」

「おにい!!」

「、、、」

「むぅぅぅ」

「、、、」

「ちょっとお母さんなにこれ!どうなってんのおにい!」

結友の妹、梓(あずさ)は兄のただならぬ様子をみて気味悪がった。
昨日まで「明日お友達と新作スイーツ食べに行くのよ〜!」って張り切っていたのに珍しくはやく帰ってきたと思えばこの有様。

(もしかして、、、)

梓は察した。
「もしかしておにい、振られた?」

「、、、はぁ?」
結友が反応したので梓はやはり、と納得した。

「さては断られたんでしょ、スイーツ食べに行くの!」

「、、、」
結友はじっと妹をみた。
やがて諦めたように顔を背けて
「、、、別に、違うわよ。まだ振られてなんかいないわ」
「えー?じゃあなんでそんなに落ち込んでるのさ」

「梓には関係ない」

「ちょっとは教えてくれたっていいじゃない!」

「関係なーい」

結友はソファから立ち上がり手をヒラヒラと振って階段を上がっていった。

「むーおにいのけち」




in結友の部屋

「はぁ、、、」

゛また明日ね、梨木くん゛

「、、、」

ボフッ

(なんでこんなにあの子のことが気になるのかしら、、、)

どこに行っても、ファンの子達の前でも、
彼女には下の名前で呼んでほしい


(なんて、バカみたい)