またまた時は過ぎ放課後。

ホームルームが終わり、わいわいとあちこちで会話が弾む。

今日さ、ショッピングモール行かない?
いいね!ねね、その後さカラオケ行こうよ
賛成〜!


、、、

まぁそうゆうの私にはないんだけどね!!!!


「私には関係ない関係ないそもそも友達っていえる人がいないし」

「どうしたの?梨律さん」

ぶつぶつ呟く私に不審を感じたのか結友くんが顔を覗き込んでくる。

ふわっと香ってくる香水の匂いに思わず鼻を覆う。
(うっ、イケメンのにおい、、、!(?))

「?」
自分が放ってる匂いに気づいていないのか結友くんは首をコクンと傾げた。

慣れてきたところでふと違和感を感じた。
「、、、ん?梨律、さん?」

そういえばさっき「梨律さん」って呼ばれたような、、、

「え?あ、ああ」
結友くんもそのことに気づいてちょいちょい、と白くて細い指で私の後ろをさした。

振り向くとそこには複数の女の子がギラギラした目で私を睨んでいた。

(ひっ、、、)

思わず目を逸らす。

きっと私が結友くんと親しく話すから目をつけられているのだろう。

ちらっと彼の顔を見ると、

「ごめんね」

と目で訴えてきた。

(しょうがない、今日は一人で帰ろ、、、)

席を立ち鞄を持って教室を出ようとしたその時だった。

パシッ

「えっ、、、」

誰かに腕を掴まれた。



「結友、、、くん?」