月夜でキミは

「あぁ。そうさ。」
やっぱり。

吸血鬼って、漫画や物語で読んだことはあるけどまさか本当にいるなんて……。

3人の格好は確かに、マントらしきものを羽織っており吸血鬼といえばこうなのだろう。

吸血鬼。血を吸うんだったよね?え?ん?

待って。まさか、私...血を吸われるの!?!?

嘘でしょ!?!?

「えっ!?あの..私、血を吸われるの!?」

「あぁ。そりゃそうだろ。」
大田君が突き刺すような目で意地悪く言う。
「何しろ俺らは吸血鬼なんだからな。」
キュウケツキ。人の血を吸う...

嘘だよね?

すがるような目で椎名くんを見上げる。

椎名くんはこちらの視線に気づいているのかいないのかただ、じっと前を見つめている。
 
足と手が異様に震えてくる。
「ごめん。境さん。怖がらせてしまって。」

椎名くんは悪くないのに..。
そう言いたいのに、上手く声が出てこない。
「おい。守。この言い方はないだろ。」
「さぁ、どうかな?だって、こいつの血は1000年に1人のオッドアイの純真血なんだろ?」

1000年に1人........?

「ま、そいつは翔のこと一番信用しているみたいだからな。お前が手始めに吸ってやったら?」
「守。口を出すな。」

椎名君と、大田君が睨み合っている。