「あ、仮入部の子きた!瑞希ー!」




「はーい!あ、来てくれたんだ!ようこそ、吹奏楽部へ!」





先輩達に歓迎され、中へ。






「わぁ…すごい!」






中にはたくさんの楽器が並んでいた。






「楽器いっぱいでしょ?」






「!はい、いっぱいです!」







「今日からの仮入部で、あの楽器だいたい全部吹けると思うよ。」






「ほんとですか?!」







「うん!もちろん!どれが1番吹いてみたい?」






先輩は私に向かってニコッと微笑んだ。







「あの、黒いやつがいいです!」






「ああ、クラリネットね!おっけい!」






そう言うと先輩はタタっと走っていった。








しばらくして、今日体験する楽器が決まった。

私はクラリネットとフルート。





「はーい、えーっと梨蘭ちゃん?であってるかな?」





「はい!」





「私は吉川沙耶(よしかわ さや)!クラリネットパートの2年生です!」






「よ、よろしくお願いします!」






明るくて優しそうな先輩と、3階の廊下へ。そこでクラリネットは練習をしていた。











「時間だね。次は……なにか覚えてる?」






あっという間にクラリネットの体験は終わり、次に移動する時間。






「えっと、フルートです!」






「ああ、フルートか!」






沙耶先輩はそう言って、私をフルートのところまで、連れいていってくれた。そこで待ってくれていたのは、沙耶先輩にそっくりな人?!




「沙穂!」





「あ、沙耶!次はその子?」





「そう!」






沙耶先輩はフルートの先輩に私を引き渡すと、来た道をもどって行った。





「初めまして、フルートパート2年の吉川沙穂です!」




「長谷川梨蘭です!」





「梨蘭ちゃん、よろしくね!」





「よろしくお願いします!」













「疲れた〜!」




「梨蘭、どこいってたんだっけ?」





「クラリネットとフルート!」





仮入部が終わり、親友ちゃんたちと帰宅中。


今日はわかったことは、楽器を吹くのには、肺活量が必要なこと。

それから、沙耶先輩と沙穂先輩が双子だということ。



「もうみんな吹奏楽一択?」




「もちろん!」





全員満場一致。仮入部1日目だけど、すでに入る部活を決めてしまった私達。



「みんな何の楽器になりたい?!」





「私は…クラリネットかな。」




私はやっぱりクラリネット。




「んー、ユーフォかな!」




心奏はユーフォニアム。





「私はパーカス!」





小夏はパーカッション。





「1番よかったのはトロンボーンかな。」





佳奈はトロンボーン。






「迷うけどサックス!」





由奈はサックス。





「そういう光は?」





「私はフルート!みんな希望の楽器なれるといいね!」






うん!頑張ろー!って笑いあってから1週間。


私達の担当楽器は決まった。