––––––「.....て。 起き...。 起きて。」


まどろみの中で、声が聞こえた。


んん、もう少しだけ寝かせ、て............


「ダメだよ。起きて。みんな待っているんだ。
早く目を開けてよ。」


そう囁く声は、どこか泣きそうで。
心配になった私は、ゆっくり瞼を開いた。


目を開けたその先には、


「おはよう。 花夜。」


そう安心したように笑う彼。


『おはよう。 綾牙。』


涙でぐちゃぐちゃになった顔で、笑った。