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それからどれくらいの時間が経ったのだろう。


華はゆっくりと目を開けた。


その目はさっきとは打って変わって、決意に満ちた真っ直ぐな目だった。


唇を動かしたようだが、なんて言っているかは分からなかった。


『なんでもない。ねぇ、亜蓮。全て決着がついたら、私と一緒に、行って欲しい場所があるの。』


亜「............わかった。」


一緒について行ってやろう。華の頼みだ。


『約束ね。 さぁ!帰ろ!』


華は俺の手をぎゅっと握って、歩き出す。


............ああもう! 溺れてしまう。


亜「え、ちょ、おい!手!!」


『照れてるの?ww』


余裕そうな笑みを浮かべていてなんだか悔しい。
華の細い指。少し冷たい手から伝わるナニカ。


亜「うるせぇ////!」


............ずっとこのままでいたい。
ずっと俺のそばに。



そんな俺の願いは、叶わない。

亜蓮side END