金色の大剣の柄を握り直し、見開かれたの彼に緑玉の両眼に躊躇いはなかった。
怒りにも似た険しい表情のジェスターの視線が、虚空で身を捩るイリーネに向いた、そして、正に地面を蹴ろうとした・・・・その次の瞬間だった。
「きゃああああああ――――――っ!!」
彼の背後から、けたたましい悲鳴が上がったのである。
ジェスターとリーヤの鋭い眼差しが不意に背後を振り返る。
「姉さん・・・・!?姉さんなの!?その姿は・・・・ど、どうして!?」
恐怖と驚愕にその身を震わせて、茶色の瞳を大きく見開きながら、森の木々の合間に佇んでいたのは、なんと、イリーネの実の妹、へディートであったのだ。
「へディート!来るなと行ったはずだぞ!!」
そう言うなり、ジェスターは、紫の衣を翻し、俊足で彼女の元へと駆け込んでいく。
空中で爛々と赤い両眼を輝かせ、綺麗な顔を憤怒に歪めたイリーネが、実の妹であるへディートに向かって豪速でその身を躍らせる。
「可愛い私のへディート、姉さんに力を頂戴!!その心臓を差し出してくれるわね!!」
ジェスターは、へディートの体を両腕に抱え込むと、彼女をかばうかのように地面の上へと転がりこんだ。
「やめなさい!!貴女は、実の妹にまで手をかけようと言うのですか!?」
痛烈な痛みに震える肩を押さえながら、朱い光の刃を持つ『無の三日月』を片手に構え、俊足でリーヤが飛び込んでくる。
とたん、イリーネの持つ黒く鋭い鍵爪の切っ先が狙いを変え、憎しみ溢れる恐ろしい形相のまま、リーヤの元へ落下するように飛来して行った。
それを睨み据えたリーヤの視界が、僅かに霞む。
「・・・・っ痛!!」
傷の痛みと出血のせいかもしれない、しかし、彼女は、風の中に立つ凛とした花のような表情をしたまま怯むことはない。
鋭く強く紺碧色の瞳を煌かせ、彼女は、鮮血に塗(まみ)れたその手で、朱い光の刃を構え直した。
その時、金色の大剣を構え、地面から跳ね起きたジェスターの唇が、人のものにあらざる古の言語を紡いだのである。
「『シャムアーシェス(守り火)』!!」
怒りにも似た険しい表情のジェスターの視線が、虚空で身を捩るイリーネに向いた、そして、正に地面を蹴ろうとした・・・・その次の瞬間だった。
「きゃああああああ――――――っ!!」
彼の背後から、けたたましい悲鳴が上がったのである。
ジェスターとリーヤの鋭い眼差しが不意に背後を振り返る。
「姉さん・・・・!?姉さんなの!?その姿は・・・・ど、どうして!?」
恐怖と驚愕にその身を震わせて、茶色の瞳を大きく見開きながら、森の木々の合間に佇んでいたのは、なんと、イリーネの実の妹、へディートであったのだ。
「へディート!来るなと行ったはずだぞ!!」
そう言うなり、ジェスターは、紫の衣を翻し、俊足で彼女の元へと駆け込んでいく。
空中で爛々と赤い両眼を輝かせ、綺麗な顔を憤怒に歪めたイリーネが、実の妹であるへディートに向かって豪速でその身を躍らせる。
「可愛い私のへディート、姉さんに力を頂戴!!その心臓を差し出してくれるわね!!」
ジェスターは、へディートの体を両腕に抱え込むと、彼女をかばうかのように地面の上へと転がりこんだ。
「やめなさい!!貴女は、実の妹にまで手をかけようと言うのですか!?」
痛烈な痛みに震える肩を押さえながら、朱い光の刃を持つ『無の三日月』を片手に構え、俊足でリーヤが飛び込んでくる。
とたん、イリーネの持つ黒く鋭い鍵爪の切っ先が狙いを変え、憎しみ溢れる恐ろしい形相のまま、リーヤの元へ落下するように飛来して行った。
それを睨み据えたリーヤの視界が、僅かに霞む。
「・・・・っ痛!!」
傷の痛みと出血のせいかもしれない、しかし、彼女は、風の中に立つ凛とした花のような表情をしたまま怯むことはない。
鋭く強く紺碧色の瞳を煌かせ、彼女は、鮮血に塗(まみ)れたその手で、朱い光の刃を構え直した。
その時、金色の大剣を構え、地面から跳ね起きたジェスターの唇が、人のものにあらざる古の言語を紡いだのである。
「『シャムアーシェス(守り火)』!!」


