「お前ら・・・じゃじゃ馬がそんなに珍しいのか?」
相変わらずの口調でそんな事を言いながら、怪訝そうな顔つきをして、彼女達の背後から、深い紫色の衣を纏った長身の青年が姿を現してくる。
広い額に飾られた、人の手では施すことも出来ない見事な彫刻の入った金色(こんじき)の二重サークレットと、広い背中に負われた神々しくも禍々しくもある大剣。
それは、他でもない、魔法剣士ジェスター・ディグであった。
若獅子の鬣(たてがみ)のような見事な栗毛の下にある、鮮やかな緑玉の眼差しが、ふと、リタ・メタリカの姫君の秀麗な顔を見る。
「じゃじゃ馬とはなんですか!?」
案の定、彼女の形の良い眉は、紺碧色の前髪の下で怒ったように吊り上がった。
床の上から、そんな二人の顔を交互に見やると、少女達は素早く床から立ち上がり一目散に部屋の外へと飛び出したのである。
「ご、ごめんなさい!」
「私達の首は落とさないでね!!」
そんな言葉を叫びながら、騒々しい足音が廊下に響き渡っていく。
怒ったような顔をしていたリーヤだが、彼女達の言いように、思わず、可笑しそうに笑いを噴き出した。
ジェスターは、前で腕を組んだ姿勢で、遠ざかっていく少女達の姿を見やりながら、呆れ返ったように広い肩でため息をついたのである。
そして、ゆっくりとリーヤの方を向くと、その鮮やかな緑の眼差しを鋭く細めて、言うのだった。
「もう行くぞ、風の精霊が不穏を伝えてきてやがる・・・・北は予想より、酷い事になってるのかもな」
「・・・・そうですか、急がないといけませんね」
その言葉に、笑いを収めたリーヤの秀麗な顔もまた、どこか鋭く引き締まった。
相変わらずの口調でそんな事を言いながら、怪訝そうな顔つきをして、彼女達の背後から、深い紫色の衣を纏った長身の青年が姿を現してくる。
広い額に飾られた、人の手では施すことも出来ない見事な彫刻の入った金色(こんじき)の二重サークレットと、広い背中に負われた神々しくも禍々しくもある大剣。
それは、他でもない、魔法剣士ジェスター・ディグであった。
若獅子の鬣(たてがみ)のような見事な栗毛の下にある、鮮やかな緑玉の眼差しが、ふと、リタ・メタリカの姫君の秀麗な顔を見る。
「じゃじゃ馬とはなんですか!?」
案の定、彼女の形の良い眉は、紺碧色の前髪の下で怒ったように吊り上がった。
床の上から、そんな二人の顔を交互に見やると、少女達は素早く床から立ち上がり一目散に部屋の外へと飛び出したのである。
「ご、ごめんなさい!」
「私達の首は落とさないでね!!」
そんな言葉を叫びながら、騒々しい足音が廊下に響き渡っていく。
怒ったような顔をしていたリーヤだが、彼女達の言いように、思わず、可笑しそうに笑いを噴き出した。
ジェスターは、前で腕を組んだ姿勢で、遠ざかっていく少女達の姿を見やりながら、呆れ返ったように広い肩でため息をついたのである。
そして、ゆっくりとリーヤの方を向くと、その鮮やかな緑の眼差しを鋭く細めて、言うのだった。
「もう行くぞ、風の精霊が不穏を伝えてきてやがる・・・・北は予想より、酷い事になってるのかもな」
「・・・・そうですか、急がないといけませんね」
その言葉に、笑いを収めたリーヤの秀麗な顔もまた、どこか鋭く引き締まった。


