そこから、あの異国の気高き女剣士の声が返ってきたのだ。
スターレットは、切り立った断崖にその身を置いたまま、深紅の両眼を鋭く細めると、海鳴りと共に打ち寄せる白い波と天空の夜空に浮かぶ頼りない月を背景にして、彼女の声が聞こえた方向に片手を差し伸ばしたのだった。
彼を取り囲んでいた蒼き閃光を纏う風が消え失せ、その代わりに、夜の海から吹き付けた強い風が透き通るような蒼銀の髪を、月明かりの虚空に乱舞させた。
禍々しくも神々しく輝いていた深紅の瞳が、元の綺麗な銀水色へとゆるやかに戻っていく。
「来い!ラレンシェイ!」
リタ・メタリカ語のまま、いつになく強い口調でそう叫んだ彼の眼前の虚空に、細長い光が漂った。
その中から、こちらに伸ばされてくる、しなやかな手。
空間の裂け目の中から急速に浮かび上がってくる、長く黒い髪とその合間から覗く凛とした茶色の瞳。
裂かれるように開いた暗黒の空間に、深き青のドレスが翻った。
「スターレット!!」
幾日かぶりに見たラレンシェイな美麗な顔が、素直に歓喜した表情をして、彼の持つ銀水色の瞳の中に映り込んだ。
「そなた、無事であったか・・・・!」
厳しさを崩すことなく、しかし、どこか安堵した表情をして、スターレットは、広い肩に羽織られた蒼いローブを翻しながら、更にその腕を彼女に向けて伸ばしたのである。
「こんな魔物に食われてたまるか!」
相変わらずの気強い口調でそう言った彼女の手を、今度こそ確実に、スターレットの手が掴んだ。
スターレットは、切り立った断崖にその身を置いたまま、深紅の両眼を鋭く細めると、海鳴りと共に打ち寄せる白い波と天空の夜空に浮かぶ頼りない月を背景にして、彼女の声が聞こえた方向に片手を差し伸ばしたのだった。
彼を取り囲んでいた蒼き閃光を纏う風が消え失せ、その代わりに、夜の海から吹き付けた強い風が透き通るような蒼銀の髪を、月明かりの虚空に乱舞させた。
禍々しくも神々しく輝いていた深紅の瞳が、元の綺麗な銀水色へとゆるやかに戻っていく。
「来い!ラレンシェイ!」
リタ・メタリカ語のまま、いつになく強い口調でそう叫んだ彼の眼前の虚空に、細長い光が漂った。
その中から、こちらに伸ばされてくる、しなやかな手。
空間の裂け目の中から急速に浮かび上がってくる、長く黒い髪とその合間から覗く凛とした茶色の瞳。
裂かれるように開いた暗黒の空間に、深き青のドレスが翻った。
「スターレット!!」
幾日かぶりに見たラレンシェイな美麗な顔が、素直に歓喜した表情をして、彼の持つ銀水色の瞳の中に映り込んだ。
「そなた、無事であったか・・・・!」
厳しさを崩すことなく、しかし、どこか安堵した表情をして、スターレットは、広い肩に羽織られた蒼いローブを翻しながら、更にその腕を彼女に向けて伸ばしたのである。
「こんな魔物に食われてたまるか!」
相変わらずの気強い口調でそう言った彼女の手を、今度こそ確実に、スターレットの手が掴んだ。


