眼前には大きな鉄の扉がある。
通常の城の構造であれば、間違いなく、此処が入り口なはず。
彼女は、意を決して重い扉を押し開いた。
しかし・・・・
冷たい風と共にその扉の向こうに広がった光景に、彼女は、一瞬愕然として茶色の両目を大きく見開いたのである。
「な・・・・なんだと!?」
その凛とした眼差しの向こうにあったもの・・・・それは、ただ、覆い尽くすばかりの深い暗黒の闇。
右も左も、地面すらどこにあるかもわからない、漆黒に横たわる果てしない闇の世界であったのだ。
この闇の向こう側に何があるのか、全く予想もつかない。
ただ、城の中では感じた事のない、髪を揺らすほどの風がそこには吹いている。
どうしたものかと・・・彼女は、悔しそうな顔つきをして、右手の親指の爪を噛んだ。
その時である・・・・
『・・・・・・・・ラレンシェイ・・・・・・!』
鋭敏なその聴覚に、微かに、闇の向こう側から自分の名を呼ぶ聞き覚えのある声が響いてきて、彼女は、ハッとその肩を震わせた。
「この声は・・・・・」
『ラレンシェイ・・・・聞こえているか・・・・・!?そなたがまだ人であれば・・・・・聞こえるはずだ・・・・・・・!』
怪訝そうに眉根を寄せた彼女の聴覚に、今度こそ確実に、ほんの僅かではあるが聞こえた声、それは明らかに、あのロータスの大魔法使いスターレット・ノア・イクス・ロータスのものであった。
ラレンシェイは、ドレスの裾を持ち上げながら、咄嗟に闇の中に向かって足を踏み出した。
本来なら見事な赤毛であるはずの長い黒髪が、闇の奥から吹き付ける冷たい風に揺れながら棚引いた。
彼女の俊足が、躊躇いもせずに足音すら響かぬ暗黒の空間に飛び込んでいく。
「おぬしなのか・・・・!?ロータスの者・・・・!?・・・・スターレット!!」
通常の城の構造であれば、間違いなく、此処が入り口なはず。
彼女は、意を決して重い扉を押し開いた。
しかし・・・・
冷たい風と共にその扉の向こうに広がった光景に、彼女は、一瞬愕然として茶色の両目を大きく見開いたのである。
「な・・・・なんだと!?」
その凛とした眼差しの向こうにあったもの・・・・それは、ただ、覆い尽くすばかりの深い暗黒の闇。
右も左も、地面すらどこにあるかもわからない、漆黒に横たわる果てしない闇の世界であったのだ。
この闇の向こう側に何があるのか、全く予想もつかない。
ただ、城の中では感じた事のない、髪を揺らすほどの風がそこには吹いている。
どうしたものかと・・・彼女は、悔しそうな顔つきをして、右手の親指の爪を噛んだ。
その時である・・・・
『・・・・・・・・ラレンシェイ・・・・・・!』
鋭敏なその聴覚に、微かに、闇の向こう側から自分の名を呼ぶ聞き覚えのある声が響いてきて、彼女は、ハッとその肩を震わせた。
「この声は・・・・・」
『ラレンシェイ・・・・聞こえているか・・・・・!?そなたがまだ人であれば・・・・・聞こえるはずだ・・・・・・・!』
怪訝そうに眉根を寄せた彼女の聴覚に、今度こそ確実に、ほんの僅かではあるが聞こえた声、それは明らかに、あのロータスの大魔法使いスターレット・ノア・イクス・ロータスのものであった。
ラレンシェイは、ドレスの裾を持ち上げながら、咄嗟に闇の中に向かって足を踏み出した。
本来なら見事な赤毛であるはずの長い黒髪が、闇の奥から吹き付ける冷たい風に揺れながら棚引いた。
彼女の俊足が、躊躇いもせずに足音すら響かぬ暗黒の空間に飛び込んでいく。
「おぬしなのか・・・・!?ロータスの者・・・・!?・・・・スターレット!!」


