長い黒髪の合間から、その邪悪な三つの瞳が、レイノーラを仰ぎ見ている。
彼女は、赤い唇を愉快そうに歪めると、使い魔たる青年シグスレイに言うのだった。
『このイリーネという女に『炎』を与えて来なさい、きっと面白いことになるはず・・・・ただし、長居は無用ですわ、弟君は同族の気配にすごぶる敏感なお方、気付かれたら、そなたなど、あの禍々しき刃で藻屑とされてしまうでしょうから、エルフェリナのようにね・・・・』
『御意にございます、レイノーラ様』
『さぁおいき、退屈しのぎにはもってこいの余興だわ!』
高い声で嘲笑うレイノーラに一礼すると、シグスレイの姿は、黒い炎に包まれて音も無くその場から消えていった。
それを見送った深い青の邪な瞳が、さも可笑しくしょうがないというように歪めらている。
窓の外を覆い尽くす漆黒の闇の中に、紫色の雷光が走った。
眩く閃く輝きに照らし出された彼女の美麗な顔を、ふと、あの忌々しい感覚が撫で上げる。
『!?・・・・この女!またしても!!』
苦悶に歪んだレイノーラの顔に、不意に苦々しい表情が浮かび上がる。
掌に掲げていた、あの大きな水晶の玉が、重い音を立てて暗い床の上へと転がりおちた。
両手で頭を抱え込み、黒い髪を振り乱すようにして床にうずくまった時、彼女の持つ邪な青玉の瞳が、一瞬にして、凛とした輝きを宿す茶色の瞳に変貌したのである。
彼女は、赤い唇を愉快そうに歪めると、使い魔たる青年シグスレイに言うのだった。
『このイリーネという女に『炎』を与えて来なさい、きっと面白いことになるはず・・・・ただし、長居は無用ですわ、弟君は同族の気配にすごぶる敏感なお方、気付かれたら、そなたなど、あの禍々しき刃で藻屑とされてしまうでしょうから、エルフェリナのようにね・・・・』
『御意にございます、レイノーラ様』
『さぁおいき、退屈しのぎにはもってこいの余興だわ!』
高い声で嘲笑うレイノーラに一礼すると、シグスレイの姿は、黒い炎に包まれて音も無くその場から消えていった。
それを見送った深い青の邪な瞳が、さも可笑しくしょうがないというように歪めらている。
窓の外を覆い尽くす漆黒の闇の中に、紫色の雷光が走った。
眩く閃く輝きに照らし出された彼女の美麗な顔を、ふと、あの忌々しい感覚が撫で上げる。
『!?・・・・この女!またしても!!』
苦悶に歪んだレイノーラの顔に、不意に苦々しい表情が浮かび上がる。
掌に掲げていた、あの大きな水晶の玉が、重い音を立てて暗い床の上へと転がりおちた。
両手で頭を抱え込み、黒い髪を振り乱すようにして床にうずくまった時、彼女の持つ邪な青玉の瞳が、一瞬にして、凛とした輝きを宿す茶色の瞳に変貌したのである。


