初恋 ～頑張る女子と俺様上司の攻防戦～

「自分だけサポートをしてもらえないのが不公平だと思うなら、うまくやっていく方法を探せ。世の中には不公平なことなんて山ほどあるんだ。いちいち不満を言っていたら何もできないぞ」
「そんなぁ」
玲奈のは完全に逆恨みで、私がどうこうできるものじゃないのに。
「それでもダメなら、文句を言わずに自分で全部やれ。朝早く来てでも、昼休みを削ってでも、期限までにやるのが俺たちの仕事だ。他の用事があってできませんでしたなんて愚の骨頂だ」
「・・・」
黙るしか無くなった。

きっと、チーフは私のバイトの事を言っている。
この仕事は中途半端な気持ちできる仕事じゃないんだと。

「とにかく、今回の社内コンペに三代のデザインは出さない」
いいなと私を見ると、チーフは席を立ってしまった。