自分から別れを切り出してしまった。
でも、あんなに大好きな龍之介と簡単に別れられるだろうか。
なんだか不安だな。


「オイ、三代」
え?

マンションを出た道路に、チーフがいた。

「どうしてここに?」
「打ち合わせで一緒だったんだ。龍之介の様子がおかしいのが気になって、しばらくここにいた」
ふーん。
さすが腹心の部下。

「まさかお前が出てくるとは思わなかったけれどな」
「すみません」
謝ってしまった。