「ふーん」
私が差し出した名刺をマジマジと見る美女。

あなたは何者なんだと聞かれた私は、『御影設計事務所の職員』と名乗り、疑わしいって視線を回避するために名刺を出した。

「で、パパの会社のデザイナーがなぜここにいるの?パパは留守のはずでしょ?」

パ、パパ?
嘘だあー。
この、目の前の美女が中学生なんて。
絶対に見えない。

「ねえ、答えなさいよ」
上から目線で物を言う美少女。

何て言ったら一番当たり障りがないんだろう。