ゆっくりとリビングに入ると、カウンター越しに社長の背中が見えた。
キッチンに向かって何か作用中の様子。
お鍋から湯気が立ち、いい匂いもしている。
やっぱり社長って、素敵だなあ。
この状況で、ふとそんなことを思ってしまった。
それでも今は、ここを出なくては。
「あの、社長」
リビングから玄関に向かうドアに手を掛けたまま、声を掛けた。
「ん?」
振り向いた社長の顔が、
ドンドン。
ドンドン、険しくなっていった。
キッチンに向かって何か作用中の様子。
お鍋から湯気が立ち、いい匂いもしている。
やっぱり社長って、素敵だなあ。
この状況で、ふとそんなことを思ってしまった。
それでも今は、ここを出なくては。
「あの、社長」
リビングから玄関に向かうドアに手を掛けたまま、声を掛けた。
「ん?」
振り向いた社長の顔が、
ドンドン。
ドンドン、険しくなっていった。



