「泣き叫べ」と

「泣いてわめいて助けを求めてみろよっ。勝手にお前が泣くことをやめるな、お前にそんな権利なんてないんだ。俺はお前が泣き叫ぶ姿を見るのが最高に好きなんだよ!!」

そう笑いながらいうあいつの姿がいまでも脳裏に焼き付いている













悔しかった


逆らいたいのに逆らえない自分が許せなかった

あんな奴の言いなりになるくらいなら、と思って声を出さない日もあった




だけど声を出さないといつもより何倍も殴られた
息をする時間も与えないほど殴られたんだ




だから私は抵抗した


いや、抵抗するふりをした
私の命なんてあいつの一言でどうとでもなってしまうんだから




泣き叫び助けを求める私をみつめるあいつが憎くて憎くて仕方なかった






あいつの言いなりなんて嫌だったけど、それでも死にたくはなかった
あいつのせいで死ぬなんて、それこそ悔しいから












ああでも、いっそあそこで死んでいたほうがよかったのかもしれない

そしたらこんなに苦しい思いはしなくてよかったのかな?



なんて今更後悔しても遅いけど