階段をおりリビングに行くと、お父さんが新聞を読みながらコーヒーを飲んでいて、キッチンではお母さんが2人分のお弁当を詰めている。

いつもと同じ。当たり前の日常。そんなことも私はいつか忘れちゃうんだ。

「咲月?おはよう。」

「あら、そんなとこで何してるの?朝ごはん、出来てるわよ?」

私に気づいた2人は笑顔で呼んでくれる。私の、大好きな両親。

「....うん。」

泣きそうになるのをこらえながら、私はご飯を食べる。