私が中学二年生のときの春。
クラス替えやなんやかんやで落ち着かなかった春休みも終わり、1年生の時に過ごした教室に、クラスのみんなが集まる。
担任だった先生は離任したため、副担の先生が新しいクラスを発表した。

「2年2組 石原若菜ー」

男子の名前が何人か呼ばれた後に私の名前が呼ばれた。
訳あって3組だけにはなりたくなかったから、安心して胸を撫で下ろす。

「若菜、何組だった!?」

2年2組に移動しようと椅子から立った瞬間、親友の瑠那に質問された。

「2組だよー!」

そう答えると、

「うそ、やった!瑠那も2組!」

2人で喜んだ。

瑠那は1年生の頃、学級代表をやっていた。
みんなからの信頼もあり、可愛くて、塾も行ってないのに独学でAランク。
私の相談にも乗ってくれる、優しい親友ちゃん。

「若菜、今年こそはちゃんとした人をすきに」