それから彼、いや、 勘吉が降りるまでの数分間は、 とても長く感じた。 夢の様だった。 「しまった!! 私の名前言ってないじゃない!!」 そう思った時にはもう遅く、 勘吉が降りてドアがちょうど 閉まった頃だった。 しかしあきらめることが できなかった私は 電車の窓を勢いよく開け、 思いっきり外へと飛び出した・・・ ―――――――――――