「真田さ・・・。」


頭の中で整理した内容を真田さんに伝えようとしたけど、

電話口に向かって顔を近づけたのでやめる。




「堀部さん。
改めまして真田と申します。」


<はい・・・。>


「私達が現在捜査している事件に、あなたの車が深く関わっている可能性が高まりました。

なので包み隠さずお話しします。

私達は今、村山ダイゴさんが轢き逃げされた死亡事故を調べています。

堀部さんはこの村山という人物をご存知ですか?」


<いえ・・聞かない名前です。>




・・・・ん??




「こちらで調べた所、

村山が営業担当していた企業に、
あなたの会社の名前もありました。

もしかしたら面識ある人物かと思ったんですが・・ご存じ無いですか?」


<今もこうしてアメリカで仕事しているように、

私は主に海外クライアント向けの仕事を担当しているので、国内の取引先は存じ上げません。

だからその彼女とも面識はありません。>




・・・・そうなの??


真田さんの口から飛び出た情報は、
俺も今初めて知った話だった。


いつの間にそんな事まで調べたんだ・・・。