「ゴローちゃん。」


「はい。」


「“ヤクザ”ってなに?」


「え・・。」


「保育園のお友達がね、“アズサはヤクザだから近づくと殺される”って言うんだ。」


「・・・そうですか・・。
いえ、決してヤクザではありません。」


「だから“ヤクザ”ってなに~?」


「多分・・・おやっさんや姉御の周りには俺みたいな奴ばっかりいるから、

“怖い家”だと思われているのかと。」


「やっぱりそういう意味なのか~。
全然怖くないのにね!」


「申し訳ございません。

俺達のせいでアズサ様にご迷惑を掛けてしまってるんですね・・。」


「ううん!明日からみんなに“怖くないよ~”って言うだけだから!」


「・・・・・・・・・。」


「・・?どうしたのゴローちゃん?」


「いえ・・・アズサ様はホント・・。

おやっさんと姉御の良いところ全部持ってるお方ですね・・。」


「エヘヘ。参ったか~!?」