「さぁ出来たよ!
欲張った奴はぶっ飛ばすから、
ちゃんとみんなで分けること!
・・アズサ、火傷しないようにね。」
「「「「「「待ってました!!
姉御の手作り餃子!!」」」」」」
「ガハハハ!何やってるんだよタク坊。
遠慮すんなお前も食え!」
笑いの絶えなかった毎日。
一人っ子だった私にとって、お兄ちゃん代わりに遊んでくれた従業員の人達。
私自身がもう少し大人になってから分かった。
その裏で、お母ちゃんがどれ程の節制をして家計をやりくりしていたか。
いつもお父ちゃん以上に笑っていたお母ちゃんが、その裏でどれ程の苦労をしていたのか。
笑いの絶えなかった毎日。
頭にタオルを巻いて、
ガハハハ!と笑っていたお父ちゃん。
お父ちゃんを慕って、汗だくになりながら・・でも楽しそうに働いていた従業員の人達。
それを縁の下で支えていたのは他の誰でも無い、お母ちゃんだった。



