「へ?知ってて黙ってた?」

『コクリ…まさか標的が紅羽に代わるとは思わなかったけど…ッ!』

「どういう事ですか?最初から標的は紅羽さんじゃなかったのですか?」

『えぇ…』

「もしかして…元々の標的はお前だったって事か?」

『…』

「黙り込むって事は、図星か…」

『…』

「?」

「羅夢?羅夢?!」
バタン!
『…』

「おい!どうした?!」

「お父さんが羅夢を責めるから!!」

『羅夢?どうかしましたか?』
紫乃が優しく話しかけるが…当の本人は目を閉じたままピクリとも動かない。