それから間もなく、5分後くらいに中田先輩が屋上のドアを開けた。
「あれ? なんだ愛珠ちゃんも居るんじゃん。……あ、初めましての子だー」
そう言ってニッと麻由子に笑い掛けた。
「で? 何だよ?」
「これ。この石橋さんが作ってきてくれたんだけど豪華すぎて食べきれないから」
「えっ、貰っていいの? さんきゅー」
すんなりと食べ始める中田先輩。
「で、これはどういう面子なの?」
中田先輩はきっと麻由子のことを言っているのだろう。
「石橋さんもここで知り合ったんだよ。あ、愛珠と石橋さんは元々友達だったらしいけど」
「ふーん……あっ、たらこじゃんこのおにぎり! ラッキー」
「てめ……人の話聞いてねえな……」
中田先輩はそんな隼人に構わず弁当を頬張っている。
何か、可愛いな。
思わず笑みがこぼれる。
「愛珠? 何笑ってんの?」
麻由子が聞く。
「いや、何か楽しいなって」
「ほんと? じゃ明日からもこうやってお弁当作ってきて良い?」
「えっと、隼人が良いなら……」
「良いですか? 先輩」
「俺は愛珠が楽しいなら良いよ」
――ドキッ
優しい笑顔に心臓が高鳴る。

