突然の予想外な言葉に変な声が出た。




「えっ? ……」




何だか今日は予想外のオンパレードだ。
人間、本当に驚くと声も出なくなる。




「愛珠、返事は?」



綺麗な顔が私を覗き込む。



やっぱりそういう意味だよね、付き合ってって。

でも何だか信じられない。

隼人が、私を……?
こんな人気者の隼人が私なんかを?



「えっと……」



隼人の真剣な眼差しに心臓の鼓動が喉を打って上手く言葉が出てこない。




「ほんとに……?」



「嘘なんかで言えるかよ。ほんとに好きだよ。……なあ、愛珠は?」





語尾がやや小さくなったように感じた。


隼人も緊張とかするのかな。





「……わ、私も好き、です……」




「マジ?」




彼はそう言うと同時に私を抱き締めた。


彼の心臓が速く動いているのが分かる。




「彼女になってくれるよな?」



「うん……」


暫くの間、隼人は私を包んでいた。