自然と見上げてしまうのは、大きな門扉の先に見える三階建ての洋風の家。
高校生の時、遊びに来た友達はみんな口を揃えて『こんな素敵な家に住んでいるなんて羨ましい』と言っていた。
だけどどんなに立派な家に住んでいたって、私は決して他人から羨ましがられるような生活を送っていたわけではない。
「うん、ちょうど五分前だ。それじゃ行こうか」
「えっ? あ、門脇部長!?」
彼は何度も足を運んだことがあるかのように、迷いなく門扉へと向かっていく。
やっぱり門脇部長は私の実家を知っていた? 実際に目の当たりにしても、驚きもしなかったし。
疑問は膨れながらも彼の後を追う。
門脇部長がインターホンを押して数秒経つと、門扉は自動で開き、玄関のドアが開く音がした。
そしてこちらに駆け寄ってきたのは六つ年上の兄、昴(すばる)だ。
「芽衣、待ってたぞ。よく来たな!」
両手を広げて一目散にこちらにやってきたお兄ちゃんに、一歩後退る。
一年以上会っていなかったけれど、お兄ちゃんは相変わらずのようだ。
高校生の時、遊びに来た友達はみんな口を揃えて『こんな素敵な家に住んでいるなんて羨ましい』と言っていた。
だけどどんなに立派な家に住んでいたって、私は決して他人から羨ましがられるような生活を送っていたわけではない。
「うん、ちょうど五分前だ。それじゃ行こうか」
「えっ? あ、門脇部長!?」
彼は何度も足を運んだことがあるかのように、迷いなく門扉へと向かっていく。
やっぱり門脇部長は私の実家を知っていた? 実際に目の当たりにしても、驚きもしなかったし。
疑問は膨れながらも彼の後を追う。
門脇部長がインターホンを押して数秒経つと、門扉は自動で開き、玄関のドアが開く音がした。
そしてこちらに駆け寄ってきたのは六つ年上の兄、昴(すばる)だ。
「芽衣、待ってたぞ。よく来たな!」
両手を広げて一目散にこちらにやってきたお兄ちゃんに、一歩後退る。
一年以上会っていなかったけれど、お兄ちゃんは相変わらずのようだ。



