「ミオ。」


優真くんがたしなめるように言う。

この銀髪くんはミオくんというらしい。

女の子みたいな名前だな…

なんて心の奥で笑ってると


「イヤだって言ってんだよ。ちょっと冷静になれ」


ミオくんは冷たくそう言い放つと部屋を出ていった。


うちの上司のガチギレですら軽く超えるほどの迫力に鳥肌がたった。


優真くんはミオくんが出ていったドアを見つめたまま下を向いていた。


「優真くん……?」


私がそっと話しかけると、悔しさが染みた笑顔で


「唯望、大丈夫。」


と抱きしめてきた。


「ミオの女嫌いは今に始まったわけじゃない。」


輝月くんは、ミオくんについて教えてくれた。