君のところまで走ってみせる

かなめside

「夏目くん!」

「えっ!?あっ、松木か。なに?」

「なに、その驚きは〜。もしかして、美月ちゃんだと思った?」

「はぁ…?」

「夏目くんってさ、美月ちゃんのこと、大好きだよね」

この質問に顔を赤くする夏目くん。

「〜…」

「わかりやすいなぁ。美月ちゃんとそっくりだよ。告白は?しないの?」

「…できねぇんだ」

「もぉー。いつまでも恥ずかしがってたら、進まないでしょ?見てるこっちがそわそわするじゃん。」

「そういう意味じゃない。
もうさ…美月といれる時間が少ないんだ。
美月はーーー。」



全部を聞いて、涙がとまらなかった。
美月ちゃんがいなくなるなんて。

「だから、俺は…
美月に告白しない。俺は…美月から、離れるんだ。ずっと目の前にいた美月が、いなくなるなんて
たえられないんだ。だから今から…」

「だから!今一緒にいるんじゃないの?
なんで、あとの時間を一緒に過ごそうとしないの」

「す…好きな人との別れは辛いんだよ…
昔、俺の父さんが病気でいなくなった時だって…
もう、あんな辛いことは…いやなんだ…」

それも、美月ちゃんのために考えたことなのかな。

「まぁ…夏目くんが考えてることに批判はしない。でも、後悔しないで…」