君のところまで走ってみせる


目の前に、もう…柚希がいない。

「美月先輩?」

頭の上から声が聞こえる。でも、頭を上げることができない。

「中坂先輩」

浜崎くんは、私の顔を覗いてきた。

「はっ浜崎くん ヒック
どうしたの?あ、帰りか。ヒッ」

ダメだ、ダメだ。後輩の子にこんなところ…

「美月先輩、こっち。」

浜崎くんの手に引かれて人気の少ない所に連れてきてくれた。

「あっありっ…がとう…」

「どうしたんですか?」

浜崎くんなら…大丈夫かな

「振られちゃった。」

私は、無理矢理笑ってみせた。