私はいつも考えてしまう。別に好きとかそういう気持ちはないと思うし、そう思いたい。でも、ずっと頭の片隅にいつも君がいた。


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日向ゆい:ごめん、もうなんか辛いんだ。別れよう。
桐谷はやと:俺なんかした?ごめん。気づけなくて。
日向ゆい:はやとが悪い訳じゃないの。ただ私が勝手に辛くなっただけ。
日向ゆい:別にはやとのことが嫌いになったとかそうゆうのでもないから。

桐谷はやと:そうなんだ…。でも、ゆいが辛いなら付き合っててもあれだよね…
桐谷はやと:わかったよ。


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あぁ、 私なんで別れようって言ったんだっけ。いや、なんで言っちゃったんだろう。えっと周りから早く彼氏作れって言われて、それで…。あ、そうだ確か。

「ゆい〜、早く彼氏作ってよ〜」
「えー、そんなの無理だよ…」
もういるなんで言えないし、恥ずかしい。
「ほら、ダブルデート行きたいじゃん?」
「それはわかるけど…」
「あ、でも三谷中出身はやめろよ?同じ中学校同士とか絶対やめたほういい」
「え…」
私が付き合っている桐谷はやとは同じ中学校出身だった。そして、この私の恋のお悩み相談相手である梨木あんなも三谷中学校出身だった。
「いやだって、まず三谷中の男子って陰キャばっかだし」
「あー、それはわかるかも」
「でしょ?高校生なんだし、他にたくさんいるからさ」
「そっか、そう言われたらそんな気がしてきた」

こんなことがあったんだった…。それで私は流されて悪いほうに考えるようになったんだ。それで、辛くなった気がして別れたのか。これってやっぱり私が悪いじゃん。あぁ、はやと、ごめん。本当にごめん。