こころは、将馬のことを考えた。彼女を作っておきながら、他の女の子と普通にデートをするような最低な男。そんな最低男に、こころは何も言えずに別れなければならなかった。

「私も……あの人を許せない！」

こころは、みんなと協力して将馬に復讐することを決意した。



それから、時々こころたちはあの空き教室に集まって、どんな復讐をしたらいいのか話し合った。

そんなことを話している間も、将馬は次々と彼女を作っては捨てていく。おかげでこころたちの仲間が増え、復讐するという気持ちも大きくなっていった。

復讐だから、将馬が一生忘れないようなものがいい。だから、卒業式に決行しよう。

こころたちはそう誓った。

卒業式を間近に控えたある日、望美がとんでもないニュースを持ってきた。

「近藤くん、学校一の美女に告白するんですって！それも卒業式の日に！」

「はあッ！？ありえない！許せない！」

真央が暴れそうになるのを、「真央ちゃん落ち着いて〜！」とこころたちが止める。

恋を軽く考えている最低男。きっと、自分の告白なんてうまくいくと思っているのだろう。