運命だけを信じてる


残された私たちの間になんとなく気まずい雰囲気が流れたが、すぐに小牧さんは会議資料を並べ始めた。


「星崎課長。15名参加で宜しいですか」


「ああ。俺は事前に資料を貰っているから14部の印刷で問題ない」


「分かりました。今朝の指摘部分を直したので、再度確認お願いします」


いや、気にしているのは私だけだ。
2人は仕事モードで会議の最終確認をしている。

新人であるはずの小牧さんはもう立派に仕事を任されて、星崎課長の信頼も得ている。


私も頑張らないとな。



「よし、この内容でいこう。差し替えてくれ」


「はい。すぐに印刷してきます」


「悪いな」


小牧さんは私に会釈をして会議室を飛び出して行った。