食欲もないしシャワーに入って早く寝てしまおうと、熱めのシャワーを浴びてTシャツに着替える。
やっぱり慣れないことをすると疲れるな。
ミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出すと、携帯が聞き慣れたメロディーを奏でる。
小牧さんからのメールだった。
"部屋の前に居るから開けてください"
え?
扉を凝視する。
2人で食事に行ったはずでは…。
どうしよう。
このまま寝たフリをする?
迷っていると部屋の扉を控えめに叩く音がした。
疲れたなんて言ったから心配しているのだろうと、申し訳なさが勝ってゆっくりと扉を開けた。
「小牧さん?」
「ロビーで体温計を借りて、コンビニで栄養ドリンク買って来ました」
そこにはいつもの優しい笑みを浮かべた小牧さんがいた。


