一度ホテルに戻り、夕食は外で取ることになった。
荷物を置いて、ホテルのロビーに集合だ。
持ってきた洋服をハンガーにかけて、マナーモードにしていた携帯をチェックする。
逢瀬先輩からメールが入っていて、業務連絡と最後に『熱い夜を』なんて彼らしいコメント付きだ。
でも。
私たちは付き合っていて、そういうことが起きてもおかしくない関係だ。
付き合っている男女が仕事と言えど、同じホテルに泊まる。
いやいや、同じ部屋でなくただ同じホテルということだけで!それに!明日も仕事だし。
言い訳を並べてメイク直しのために鏡と向き合ったが、いつの間にか頰が紅くなっていた。
ひとりで想像して、恥ずかしい…。
一旦考えることを止めよう。忘れないとまともに食事をすることもできない…。


