運命だけを信じてる


「前山、仕事頼めるか」


「はい」


名前を呼ばれて星崎課長の席へと急ぐ。



「営業部門からの資料依頼だ。直近10年分のこの商品の売上高を調べて、推移表にしてくれ」


「かしこまりました」


「出来上がったらそこに書いているメンバーにメールで送ってくれ」


「はい」


星崎課長から達筆のメモを渡される。走り書きだけどいつ見ても上手いな。

期限は2週間後のお昼までだ。
そう時間はかからない資料作りだけど、しっかりやろう。


「後、小牧もちょっといいか」


「はい」


小牧さんも素早く立ち上がって私たちの元へやってくる。


「2週間後、大阪支社で"より良い未来作りプロジェクト"、略称"未来プロジェクト"が開催される。まぁ社員の自由討論の場だと思ってくれ。そこに前山と小牧で参加して欲しい」


私たち管理課のオフィスは東京本社の一角にあるが、我が社で2番目に大きい拠点が大阪支社だ。


「1泊2日。詳細はメールしておく」


「「はい」」


ほぼ同時に私たちは返事をした。


1泊2日。
その響きに少しだけドキドキしながら。