果報者

「.....随分寝てたなぁ。」






その日一日、ただ穏やかに過ごした。



2人で屋上に行き外の空気を吸った。



地下にある、ガチャガチャを2人で回した。



夕飯は何かなって、予想し合った。



普通の、



ただただ普通の夫婦としての



幸せを噛み締めた。






「.......おやすみ。」




寝たくないと、
力なく泣く彼女を抱きしめた。





「また明日も来るから。」





見えない明日を...........





約束した。





「........愛してる」





泣きながら眠りに入った彼女に





初めて言った。





眠る彼女に覚悟した。





静かに涙を流した。





そして






この日から





彼女が目を覚ますことはなかった。





彼女の最後の言葉は





俺の名前やった。