心に一滴の雫を。

ーそれにしても。

手に伝わる服越しにでも伝わる感触、知らずのうちに頭に回されていた腕。その全てが柔らかい。

冗談で『オンナノコ』であることを否定するかのような発言をしてしまったが、撤回しなければならない。

ヴァンパイアでも、ちゃんと彼女は女子だった。

証拠に、滅多に聞くことのない自分の心臓の音が早鐘のように鳴っているのが聞こえる。

凱斗も、ヴァンパイアという種族の関係もなしに、ただ一人の男子として。

聖歌との接触にドキドキしていた。