「なによっ…」

ーーチュッ


は?


「っ…!わかりました…。諦めます…。」


泣きながら去って行く子を、私は呆然と見ていることしか出来なかった。


だって…


「ふっ、ふざけんな!!!」


「…んだよ、ほっぺだろ。」


ほっぺだろ。じゃないわ!!!


私は唇の触れた方の頬を強くゴシゴシと擦った。


「おい、擦れん…」


最悪…最悪…最悪!!


「ふーん…。」