「もしもし?」 さっきとは打って変わった声色に、俺は少し目を見開く。 「絶対自分のことカッコイイと思ってるし! だって自分で美男美女って!」 俺はこのままここに居てはバレると思って、その場を離れた。 さて、どうすっかな…。 バラすのも面白そうなんだけどなー。 そう思って足を向けた先は教室。 …あ。 きっと帰りの用意をしているであろう有栖川の姿を、廊下から眺めていた。