裏表Girl



「他なんか食いたいもんねーの?」


「う、うん。来る前にご飯食べちゃって…」


嘘だけど……。


ほんとに食べて来たら良かった…。


「じゃぁ俺、適当に買ってくるし。ここ座ってて。」


花火がよく見えそうな席は既に人がいっぱいで、私は斜面になってる芝生に腰を下ろした。


「うん。」


スタスタと寛人が遠くなる。


…はぁ……。


付き合うって大変だな…。


好きなもの食べれないし、色んなこと考えないといけないし…。