裏表Girl



ベッと舌を出て笑う雛が可愛かったので、とりあえずもう1回抱きしめた。


✱ ✱ ✱


「じゃ、じゃぁ…行ってくるね。」


私は雛の家付近の十字路で、別れた。


「頑張ってね!」


頑張ってって…。


特に何を頑張ればいいものか…。


それでも私は「頑張るね!」と声をかけ、花火大会のある河川敷まで向かった。


「よ。」


河川敷につくと、既に寛人が居た。


「お、おまたせ…」