たくさんの恋の魔法(短編)

「そのプリントの山、どうすんの?」


「…あとはもう先生の所に運んぶだけ……」


「んじゃ、最後くらいは俺もやるから。行くぞ」



そう言うと圭吾は、プリントの山を軽々と持ち上げて歩き出した。


…ほら、めんどくさがりで日直の仕事なんか絶対にやらないくせに。


たまーに、カッコイイことするんだから。


こんなんじゃ、ますます好きになっちゃうんじゃんか…。


プリントを先生に渡してから、帰り道。



「…ね、なんで来たわけ?女子と帰ったんじゃないの?」