たくさんの恋の魔法(短編)

「え、あ…はい……。ハンカチ、洗って返します」


「うん」


「じゃねー」



そして深沢くんは斎藤くんと一緒に資料室の方へ歩いていった。



「……イメージよりも、だいぶ優しい人だったな……」



私は手に持っていた青色のハンカチをキュッと握った。