「それも策略の一つだろ?」
「なぁ?!、!どーいうことだよこれ!!」
そう言いながら朝一番に叫びを上げたのは一緒に登校してきた颯斗。彼が何故こんなにも怒っているのかと言うと、理由はアレ。校門前に貼られているクラス替えの表だ。オレとかなたは同じクラスで颯斗だけが別のクラスになってしまった。オレと颯斗は一応その…恋人同士だ。なのでやっぱり離れてしまうのは寂しいわけで。でもきっとそれを彼に言ってしまったらそれこそ本気で職員室に乗り込みに行きかねない。なのでオレはあえて笑顔を取り繕って笑う。
「一緒になれなくて残念だったね、でもでも。オレ達以外とも仲良くなるチャンスだよ!颯斗!折角なんだし、沢山友達作ろ?ね、?」
そう言うと彼は観念したかのように
「………はい…マスターのお望みとあらば…」と消え入りそうな声音で呟いていた。
それから1ヶ月。………颯斗がオレ達のクラスに来ることは無かった。というか、むしろ避けられているような、どうしても彼の様子が気になり休み時間に様子を見に行くことにした。
…えーっと。確か颯斗はC組だったな…
向かっているとC組の入口に彼はいた。
「あ!はや…」
『きゃっ!』
「…おっと。…大丈夫かよ、?お前その荷物。貸せよ、図書室までだろ?こーゆーのは男に任せとけばいーんだよ。」
『は、颯斗君!…あ、ありがとう!』
そのまま彼はこちらに気づくことはなく図書室へと向かって言ってしまった。
〝 きゃー!!颯斗君ほんとかっこいい!〟
〝 なんか3年になってから急に優しくなったよね?!前のちょいワルも良かったけど今の颯斗君も素敵~♡〟
などと女子たちが騒いでいた。ぐるぐる。
違う。こんなの。そんな君は知らない。君はいつだって。オレだけに優しくしてくれていたのに。ぐるぐる。気持ちが悪い。そのままオレはまるで抜け殻にでもなったかのような足取りでクラスへ戻っていった。その後のことは全然覚えていなくて。オレは深い眠りについていた。
「…た、…ター!………マスター!!」
大好きな君の声。落ち着く匂い。優しい手。
そこでオレは現実へと引き戻された。
「…えっ、……颯斗。?どうしてここに…?」
ふとあたりを見渡すと教室にはオレと彼以外居なくて。外も暗くなり始めていた。
「…おはようございます。マスター。こんな所で寝ていては風邪ひいちまうっスよ、?」
少し困ったような。焦ったような。申し訳なさそうな君の表情。
ぼーっと見つめていると不意に君に抱きしめられた。どれだけ寂しい思いをしても君が傍に居てくれるだけで幸せになれて。さっきまでの感情なんて全て無くなっていて。ただ、幸せだった。
「…もう、遅いよ。」
そう言うと彼はスミマセン、と。謝った。
「…少し、マスターにいじわるをしちまいました。…クラスが離れてオレは、ショックでした。けど、貴方は笑っていたから。かなたがいればいいのかって。オレは貴方に必要とされていなのか。と。オレは、、貴方の恋人なんです。けどオレは、貴方に愛されている自信がなかった。だから、試すような真似をしちまいました。」そう言いながら君は涙を零していた。寂しい思いをしていたのはオレじゃなくて君の方だったんだなって。ただオレは君を抱きしめ返すことしか出来なくて。慰めの言葉なんて見つからなくて。ただ、ただ。「大丈夫だから、
大好きだよ。颯斗。」そう囁きながら強く抱き締めた。
そのまま久しぶりに2人で帰ることなり、家まで送ってくれた。オレは幸せな気持ちのまま彼に別れを告げ家に入った。
〝 絶対に離してやんねぇから。…早く、オレだけのモンになって下さいね、〟
無機質なノイズ混じりの君の声を聞きながら。
策に溺れているのはどっちだろなぁ。なんて笑いながら、今日もオレは君を見つめ続ける。
「なぁ?!、!どーいうことだよこれ!!」
そう言いながら朝一番に叫びを上げたのは一緒に登校してきた颯斗。彼が何故こんなにも怒っているのかと言うと、理由はアレ。校門前に貼られているクラス替えの表だ。オレとかなたは同じクラスで颯斗だけが別のクラスになってしまった。オレと颯斗は一応その…恋人同士だ。なのでやっぱり離れてしまうのは寂しいわけで。でもきっとそれを彼に言ってしまったらそれこそ本気で職員室に乗り込みに行きかねない。なのでオレはあえて笑顔を取り繕って笑う。
「一緒になれなくて残念だったね、でもでも。オレ達以外とも仲良くなるチャンスだよ!颯斗!折角なんだし、沢山友達作ろ?ね、?」
そう言うと彼は観念したかのように
「………はい…マスターのお望みとあらば…」と消え入りそうな声音で呟いていた。
それから1ヶ月。………颯斗がオレ達のクラスに来ることは無かった。というか、むしろ避けられているような、どうしても彼の様子が気になり休み時間に様子を見に行くことにした。
…えーっと。確か颯斗はC組だったな…
向かっているとC組の入口に彼はいた。
「あ!はや…」
『きゃっ!』
「…おっと。…大丈夫かよ、?お前その荷物。貸せよ、図書室までだろ?こーゆーのは男に任せとけばいーんだよ。」
『は、颯斗君!…あ、ありがとう!』
そのまま彼はこちらに気づくことはなく図書室へと向かって言ってしまった。
〝 きゃー!!颯斗君ほんとかっこいい!〟
〝 なんか3年になってから急に優しくなったよね?!前のちょいワルも良かったけど今の颯斗君も素敵~♡〟
などと女子たちが騒いでいた。ぐるぐる。
違う。こんなの。そんな君は知らない。君はいつだって。オレだけに優しくしてくれていたのに。ぐるぐる。気持ちが悪い。そのままオレはまるで抜け殻にでもなったかのような足取りでクラスへ戻っていった。その後のことは全然覚えていなくて。オレは深い眠りについていた。
「…た、…ター!………マスター!!」
大好きな君の声。落ち着く匂い。優しい手。
そこでオレは現実へと引き戻された。
「…えっ、……颯斗。?どうしてここに…?」
ふとあたりを見渡すと教室にはオレと彼以外居なくて。外も暗くなり始めていた。
「…おはようございます。マスター。こんな所で寝ていては風邪ひいちまうっスよ、?」
少し困ったような。焦ったような。申し訳なさそうな君の表情。
ぼーっと見つめていると不意に君に抱きしめられた。どれだけ寂しい思いをしても君が傍に居てくれるだけで幸せになれて。さっきまでの感情なんて全て無くなっていて。ただ、幸せだった。
「…もう、遅いよ。」
そう言うと彼はスミマセン、と。謝った。
「…少し、マスターにいじわるをしちまいました。…クラスが離れてオレは、ショックでした。けど、貴方は笑っていたから。かなたがいればいいのかって。オレは貴方に必要とされていなのか。と。オレは、、貴方の恋人なんです。けどオレは、貴方に愛されている自信がなかった。だから、試すような真似をしちまいました。」そう言いながら君は涙を零していた。寂しい思いをしていたのはオレじゃなくて君の方だったんだなって。ただオレは君を抱きしめ返すことしか出来なくて。慰めの言葉なんて見つからなくて。ただ、ただ。「大丈夫だから、
大好きだよ。颯斗。」そう囁きながら強く抱き締めた。
そのまま久しぶりに2人で帰ることなり、家まで送ってくれた。オレは幸せな気持ちのまま彼に別れを告げ家に入った。
〝 絶対に離してやんねぇから。…早く、オレだけのモンになって下さいね、〟
無機質なノイズ混じりの君の声を聞きながら。
策に溺れているのはどっちだろなぁ。なんて笑いながら、今日もオレは君を見つめ続ける。

